Zendeskでナレッジの蓄積を簡単にするナレッジベースの活用

ナレッジベースの設定・使用方法とナレッジの蓄積を簡単にするヘルプセンターの記事のテンプレートの作成方法をご紹介します。
2023.12.02

こんにちは、昴です。
クラスメソッド Zendesk Advebt Calender 2023 の2日目になります。
クラスメソッド Zendesk Advent Calendar 2023の記事一覧 | DevelopersIO
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今回はナレッジの蓄積を簡単にするナレッジベースの活用について見ていきます。

はじめに

皆さんは問い合わせの対応中に参考になりそうな記事を確認したり、必要に応じてその記事を返信に添付したり、ナレッジの蓄積としてその問い合わせの内容を元にヘルプセンターの記事を作成したいと思ったことはないでしょうか。
Zedneskではチケット対応中に参考のヘルプページを共有したり、またSupportのチケット対応画面からGuideのヘルプセンター記事の作成画面へ移動することもできます。この機能により、その問い合わせ対応の流れをナレッジとして蓄積し、他のエージェントが同じ問い合わせを受けた際に同じように対応することができます。 これは単に業務効率を上げるだけでなく、新しいエージェントが参加した場合でも、このナレッジの蓄積によって自ら知識や対応の仕方を身につけることができます。

ナレッジベースとは

それではナレッジベースについてです。
ナレッジベースとはSupportのチケット対応中にGuideのヘルプセンター記事を確認したり、チケット対応画面からヘルプセンターの記事の作成画面へ移動することができる機能です。 実際の画面を確認してみます。
チケットを開くと参考となる記事が表示され、記事のリンクをチケットの本文中にそのまま張り付けたり、この画面上で記事を確認したり、ヘルプセンターへ移動して記事を確認することができます。その上の虫眼鏡のマークから記事を検索することもできます。

また、参考記事の上の「+」ボタンから記事の作成画面へ移動したり、記事の作成をリクエストすることができます。

記事の作成をしたい場合は「記事を作成する」を選択し、「空白の記事」もしくはテンプレートを使って記事を作成することができます。

「記事をリクエスト」を選択するとリクエストに必要な項目が表示されます。記事のブランドを選択し、件名や記事にしてほしい内容を記載して「記事をリクエスト」を選択すると、チケットにリンクした社内チケットが作成されます。

ナレッジベースの設定

このナレッジベースを利用するにあたって、まず管理センターで有効にしなければなりません。 管理センターのワークスペース > エージェントツール > コンテキストパネルへ移動し、「ナレッジベースを有効にする」を有効にします。また、ナレッジ記事とコミュニティ投稿も有効にして幅広く記事を確認できるようにしておきます。

次に、「記事テンプレートが必要」を有効にすることでテンプレートからのみ記事を作成することができます。記事のフォーマット等を統一したい場合はこの項目を有効にしておきます。

テンプレートの作成

さて次は記事のテンプレートについてです。
ナレッジベースから記事をすぐに作成できるように、または統一したフォーマットで記事を作成するために記事のテンプレートを作成していきます。
Zendesk Guideへ移動し、追加 > 記事を選択して記事の作成画面へ移動します。

タイトルにはどんなテンプレートか分かるような名前を付けます。今回は「テンプレート:これまでの問い合わせと対応」という名前にし、質問内容と回答の欄をそれぞれ作成しました。問い合わせ内容とその問い合わせに対するエージェントの回答をそのまま記載することができる内容にしています。

本文のテンプレートを作成したら、画面右側の記事の設定を編集していきます。 まず表示対象ユーザーはテンプレートとして使用するため、記事がエンドユーザーから見えないように「エージェントと管理者」にしておきます。 次にこのテンプレート記事を公開するセクションとカテゴリを選択します。 最後に重要となるのがラベルです。Guideの記事作成時に「KCTemplate」と入力します。このラベルがあることでこの記事をテンプレートとして使用することができます。 最後に記事を保存してテンプレート記事の完成です。

テンプレート記事の特徴

テンプレートとして作成した記事には下記の特徴があります。

  • テンプレートを使って作成した記事は全てテンプレート複製したものであり、テンプレート記事が上書きされることはありません
  • テンプレートから作成した記事からは「KCTemplate」のラベルは削除され、通常の記事として扱われます
  • 記事の作成者はテンプレートの作成者ではなく、テンプレートを使用して記事を作成したユーザーとなります
  • ブランドが複数ある場合、ブランドごとにそれぞれ作成する必要があります。

チケット画面で確認

では作成したテンプレート記事を使って、チケット対応画面から記事を作成してみます。 チケットには「パスワードをリセットしたい」といった内容があり、その内容と回答を記事にしていきます。対象の記事を開き、ナレッジベースから「記事を作成する」 > 「テンプレート:これまでの問い合わせ対応」を選択し、記事の作成画面へ移動します。

記事の作成画面へ移動しました。ここで内容を入力し、保存・公開することで記事の完成となります。また、ラベルを確認すると「KCTemplate」は消えていることが確認できます。

補足

テンプレート記事を作成するにあたって、実現可能なプランが決まっています。実現可能なプランはGrowth、Professional、Enterprise、Enterprise Plusとなっています。具体的にはテンプレート記事として作成するために必要なラベルはTeamでは使用できません。

まとめ

今回はナレッジの蓄積を簡単にするナレッジベースの活用についてまとめました。Zendeskにはチケット対応中にこれまでのチケットや記事を確認するといったような機能がありますが、今回の内容は最初のナレッジを蓄積する段階で非常に便利な機能となります。また今回のテンプレートの作成内容はとてもシンプルなため、記事作成時に入力内容をより少なくできるようなテンプレートを作成できればさらに業務効率が上がります。是非お試しください。

参考記事

Zendeskヘルプ > Guide > Guideの使い方 > Help Centerのナレッジベースの使い方 > ナレッジベース用のテンプレートの作成