
【注意】 AWS で複数のサービス終了が発表されているのでご注意下さい
ウィスキー、シガー、パイプをこよなく愛する大栗です。
AWS の複数のサービスで、新規受付の終了やサービス終了のアナウンスが出ているため情報をまとめます。パニックになる必要はありませんが、冷静に移行を検討していきましょう。
サービス終了サマリ
サービスの新規受付終了するサービス
サービス | 新規受付終了 | サービス終了 | 備考 |
---|---|---|---|
Amazon Timestream for LiveAnalytics | 2025年6月20日 | 未定 | 2025年5月21日時点でサービスの終了についてアナウンスはありません。 |
Amazon Timestream for LiveAnalytics は当初は Amazon Timestream という名称で発表されたサービスです。Amazon Timestream for InfluxDB は継続してご利用いただけます。
公式ドキュメント
サービス終了を発表したサービス
サービス | 新規受付終了 | サービス終了 | 備考 |
---|---|---|---|
Amazon Pinpoint | 2025年5月20日 | 2026年10月30日 | |
AWS IQ | 2025年5月20日 | 2026年5月28日 | |
AWS IoT Analytics | 2024年7月24日 | 2025年12月15日 | 以前に新規受付終了のアナウンスが発表されています |
AWS IoT Events | 2025年5月20日 | 2026年5月20日 | |
AWS SimSpace Weaver | 2025年5月20日 | 2026年5月20日 | |
AWS Panorama | 2025年5月20日 | 2026年5月31日 | |
Amazon Inspector Classic | 2025年5月20日 | 2026年5月20日 | |
Amazon Connect Voice ID | 2025年5月20日 | 2026年5月20日 | |
AWS DMS Fleet Advisor | 2025年5月20日 | 2026年5月20日 |
Amazon Inspector Classic は新しいバージョンの Amazon Inspector v2 が発表されたときに旧バージョンが Classic と区別されました。
AWS IQ は段階的に機能が終了します。
- 2025年5月20日
- 新規のエキスパート登録が終了しました。
- 2025年5月20日 〜 2025年8月20日
- お客様と既存のエキスパートは通常通り AWS IQ を利用できます。
- 2025年8月20日 〜 2026年5月28日
- エキスパートは、お客様との進行中の提案がある場合に支払い及び許可リクエストは作成できますが、新規の提案は作成できません。
- お客様は、エキスパートとの進行中に提案がある場合に支払い及び許可リクエストを承認できます。エキスパートと既存の会話にアクセスしてメッセージを送信できます。
- お客様は AWS IQ を通じて新しいプロジェクトを投稿したり新しい提案を受け入れたり、新しい AWS IQ エキスパートにつながったりすることができなくなります。
- 2026年5月28日 :
- エキスパートとお客様は AWS IQ にアクセスして使用できなくなります。この日までに AWS IQ から必ずプロジェクトの詳細と要件を保存して下さい。
公式ドキュメント
- Amazon Pinpoint
- AWS IQ
- AWS IoT Analytics
- AWS IoT Events
- AWS SimSpace Weaver
- AWS Panorama
- Amazon Inspector Classic
- Amazon Connect Voice ID
- AWS DMS Fleet Advisor
サポートを終了したサービス
サービス | 新規受付終了 | サービス終了 | 備考 |
---|---|---|---|
AWS Private 5G | ー | 2025年5月20日 | |
AWS DataSync Discovery | ー | 2025年5月20日 |
公式ドキュメント
- AWS Private 5G
- AWS DataSync Discovery(日本語ドキュメント):英語版ドキュメントからは既に AWS DataSync Discovery に関する記述は消えていました。
代替機能への移行について
Amazon Timestream for LiveAnalytics の移行
GitHub の awslabs リポジトリにある Timestream for LiveAnalytics Migration Tooling を使用して、Amazon Timestream for InfluxDB や Amazon RDS for PostgreSQL への移行を検討して下さい。
Amazon Pinpoint の移行
Amazon Pinpoint エンゲージメント機能は Amazon Connect Outbound Campaigns や Amazon Connect Customer Profiles へ移行することが推奨されています。イベント収集とモバイル分析を使用している場合は、Amazon Kinesis 利用が推奨されています。
Amazon Pinpoint のコミュニケーションチャネルは AWS End User Messaging に名称が変更されています。SMS、音声通話、モバイルプッシュ、OTP、電話番号検証に関する API は影響を受けません。Amazon Pinpoint でメール送信を行っている場合は Amazon SES への移行が推奨されています。メール配信ダッシュボードをご利用の場合は、2026年10月30日までに Amazon SES でも同様の機能が提供される予定です。
詳細については公式ドキュメントを参照して下さい。
AWS IQ の移行
代替サービスとして AWS Marketplace のプロフェッショナルサービスの利用が推奨されています。
詳細については公式ドキュメントを参照して下さい。
AWS IoT Analytics の移行
AWS IoT Analytics の各アクションについて以下のサービスへの移行が推奨されています。移行に際してはその選定理由の理解が重要であるため、公式ドキュメントの移行オプションと移行ガイドをご確認下さい。
アクション | 代替サービス |
---|---|
収集 | Amazon Kinesis Data Streams Amazon Data Firehose |
加工 | Amazon Managed Service for Apache Flink Amazon Data Firehose |
保存 | Amazon S3 Amazon Timestream |
分析 | AWS Glue Amazon Athena |
可視化 | Amazon QuickSight |
AWS IoT Events の移行
検出器モデルの移行には AWS IoT Core、AWS IoT Core message routing rule、Amazon Kinesis Data Streams、AWS Lambda、AWS IAM などを組み合わせる必要があります。
アラームの移行は AWS IoT SiteWise MQTT notifications、AWS Lambda、Amazon CloudWatch alarms、AWS IoT SiteWise external alarms などを組み合わせる必要があります。
なお移行の内容については AWS IoT Events の機能の代替として本番環境に適用できる物ではなく、説明の例として提供されています。ビジネスニーズに応じてカスタマイズが必要となります。
詳細については公式ドキュメントの検出器モデルの移行とアラームの移行を参照して下さい。
AWS SimSpace Weaver の移行
コンテナ化されたシミュレーションを実行するためには AWS Batch への移行が考えられます。こちらのブログを参照して下さい。
AWS Panorama の移行
AWS Panorama を代替するには、AWS パートナーネットワークのパートナーによるソリューションや AWS ソリューションライブラリなどを検討できます。独自のソリューションを構築したい場合には Amazon SageMaker によるツールセットの提供があります。エッジデバイスとアプリケーションを管理するのは、AWS IoT Greengrass で IoT デバイス向けアプリケーションを構築できます。サーバーベースの実装には AWS Systems Manager や Amazon EKS Anywhere などが役に立ちます。
詳細については公式ドキュメントを参照して下さい。
Amazon Inspector Classic の移行
Amazon Inspector Classic は新しい Amazon Inspector v2 への移行が推奨されます。移行は、評価レポートと結果のエクスポート、Amazon Inspector Classicでスケジュールされた評価実行の削除、新しいAmazon Inspector の有効化というステップとなります。
詳細については公式ドキュメントを参照して下さい。
Amazon Connect Voice ID の移行
Amazon Connect Voice ID の代替ソリューションとして Pindrop のような AWS Marketplace で入手できるソリューションがあります。また AWS End User Messaging SMS を使用して DIY ソリューションを作成することも可能です。
また Voice ID の ListDomains API と DescribeDomain API を使用して Voice ID ドメインの情報を取得できます。
詳細については公式ドキュメントを参照して下さい。
AWS DMS Fleet Advisor の移行
AWS Migration Evaluator への移行が推奨されています。
詳細については公式ドキュメントを参照して下さい。
AWS Private 5G の移行
移行について特に記述はなく、必要に応じて AWS サポートへの問い合わせを行うようアナウンスされています。
AWS DataSync Discovery の移行
移行について特に記述はなく、必要に応じて AWS サポートへの問い合わせを行うようアナウンスされています。
さいごに
どうしても人気が少なく利用者があまりいないサービスをメンテナンスし続けるのは難しいようです。
もし対象のサービスをご利用の場合には、直ち移行計画の策定を開始して下さい。サービスによっては移行の手間が大きいのでご注意ください。粛々と移行を行っていくしか無いかなと。。。